コラム
2017 Aug. 28
【分詞って…意味不明】その3
―分詞構文ってナニ?―

「分詞構文」という文字を見ただけで「ムリムリ、速攻でスルー!」という人が多いですね。では、分詞構文はなぜそんなに敬遠されるのでしょうか?そして、そんなに嫌われているのにどうして文法項目からいつまでも消え去ってくれないんでしょうか?分詞構文と聞いただけで拒絶反応を示す人は、「難しい」「知る必要がない」と思い込んでいるようです。まず、その誤解から解きましょう。分詞構文は決して「難しい」ものではありません。そして「知る必要のない」ものでもありません。なぜなら、検定英語の問題やビジネス文書ではしょっちゅうお目にかかる構文ですし、「分詞構文出身」の慣用句は数多く存在し、実は日常会話にもよく使われているからです。
そもそも分詞構文とは、「接続詞で始まる節を、分詞で始まる句で表現した構文」のことです。それだけ?それだけです。なんのために?文を短縮するためです。その効果は?引き締まった文体になります。みなさん、分詞構文は決して難しいものではありません。そして、十分知る必要のあるものなのです。分詞構文を知って読解力を上げましょう。さらに分詞構文をもっと知って、引き締まった文体のカッコいい英文を書けるようになりましょう。
分詞構文のつくりかた
それでは、接続詞で始まる節を分詞構文に書き換える手順をご説明しましょう。
(1)左右の節の主語が同一の人・物かどうかを確認。
(2)接続詞と主語を取り去る。
(3)残った動詞を現在分詞にする。
(4)主語に気をつけて全文を書き直す。
この手順通りに実際にやってみましょう。
例文1: Because John is such a nice guy, he is loved by everybody.
(1)左の節の主語は John です。右の節の主語は he ですが、これは John と同一人物ですか? Yes!
(2)それでは次に左の接続詞と主語を取り去りますよ。→ is such a nice guy, となりますね。
(3)残った動詞 is 、つまり be を現在分詞にして文頭に置きます。→ Being such a nice guy, そうです、これで OKです。
(4) John という主語を消してしまったので、右の節の he を John にしなければいけませんね。
→ Being such a nice guy, John is loved by everybody.
「ジョンはとてもいいやつなので、みんなに好かれている」という文が出来上がりました。そう、これが分詞構文です。いかがですか?簡単でしょう?
別の文を分詞構文にしてみましょう。
例文2: Although the castle was built 500 years ago, it still looks beautiful.
左右の主語 the castle と it は同一の物です。接続詞の Although と主語の the castle を取り去ります。
→ was built 500 years ago, そして、 was を現在分詞にして、主語に気をつけて書き換える。
→ Being built 500 years ago, the castle still looks beautiful. おっと、手順をもう一つ加えますよ。
(5)普通、受け身のbeingは省略する。
→ Built 500 years ago, the castle still looks beautiful.
「その城は500年前に建てられたにもかかわらず、今でも美しく見える」。はい、りっぱな分詞構文が出来上がりました!
次回も分詞構文の話が続きます。さらに複雑な文を分詞構文に書き換えてみましょう。
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