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神田外語Extension

Columnコラム

2018 Jan. 2 【倒置】(最終回)
Takako Kurimoto

―S+VがV+Sに―

倒置とは?

私は受験生対象の特別講座などで毎年多くの高校生に文法を教えていますが、限られた時間内にどんな文法項目を取り上げようかといつも悩みます。そこで、ときどき「どんな文法が苦手ですか?どんな項目を教えてほしいですか?」というアンケートをとることにしています。すると、必ず上位を占める仮定法や完了形などと肩を並べて意外な項目が上位にあがります。それは「倒置」です。受験生からは「倒置って訳がわからない。ちゃんと教えてほしい」という声が多いのです。みなさんはどうですか?「そうだったのか!英文法」の最終回である今回は「倒置」のお話をすることにいたしましょう。

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「倒置」とは《主語S+動詞V》の語順が《動詞V+主語S》の語順になることをいいます。つまり、主語と(助)動詞(一般動詞の場合は do 、 does 、 did が主語の前に出る)の位置がひっくり返るのです。倒置には「文法上の倒置」と「強調のための倒置」があります。それでは、ひとつずつわかりやすく説明していきましょう。

文法上の倒置とは

「文法上の倒置」は大きく分けて3つの場合があります。
(1)疑問文、(2) so や neither で始まる文、(3)ifを省略した仮定法の文、の3つです。

(1)の疑問文は最もよく使う倒置の文ですね。
You are a student. を疑問文にすると Are you a student? となり、確かにS+VがV+Sの語順になっています。これが倒置です。今まで何のギモンも持たずに疑問文を使ってきませんでしたか?これって「文法上の倒置」だったんですね。ただし、疑問文でも倒置が起こらない場合があります。それは、 Who invented the telephone? 「誰が電話を発明したの?」のように疑問詞が主語になるときです。気を付けましょう。

(2)は、前文の内容を受けて so や neither が文頭に来る場合に起こります。
“ I like dogs. ” “ So do I. ”「犬が好き」「私も(好き)」、
I can’t swim. ” “ Neither can I. ”「泳げない」「私も(泳げない)」。

(3)の例文: If I were rich, I could buy the house.
→ Were I rich, I could buy the house.
「もし金持ちだったら、あの家を買えるのになあ」。
なお、仮定法の if の省略については【仮定法ってナニ?】その4を参考にしてください。

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強調のための倒置とは

文中のある語句を強調のために文頭に置くと倒置が起こる場合があります。これが「強調のための倒置」です。強調のための倒置は一般的には書き言葉にしか使われません。補語や目的語を文頭に置くこともありますが、多くの場合は否定的な語句を強調のために文頭に出すことによって倒置が起きます。なお、否定語が文頭に来ると「必ず」倒置が起き、主語と動詞が入れ替わります。

I seldom went to the store.
→Seldom did I go to the store.
「その店にはめったに行かなかった」

We have never been to Kyoto.
→Never have we been to Kyoto.
「京都へは一度も行ったことがない」

その他、強調のために文頭に置いて倒置が起きる否定語はscarcely 、hardly 、little 、only などがあります。

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まずは、説明動画をご覧ください!

「世界と戦うための英語力」を
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