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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Jul. 31 【動名詞って動詞?名詞?】その2
Takako Kurimoto

―永遠のライバル、動名詞とto不定詞―

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動名詞とto不定詞の出番

動名詞も to不定詞も動詞出身です。そして、動名詞は動詞と名詞の性質を併せ持っています。ところが、 to不定詞にも名詞的用法というものがあります。名詞への変身の度合は断然、動名詞に軍配が上がるのですが、 to不定詞も「私だって名詞の働きができるんだからね!」と大声で叫んでいます。困ったものです。

カチカチに固まった名詞として主語にさえなれる動名詞に、 to不定詞が名詞としての地位を全面的に譲ってくれれば、英語を学ぶ私たちは苦労しないんですがねえ。と、グチをこぼしていてもしかたがありません。動詞出身で名詞の働きができるモノは2つ、動名詞とto不定詞、という事実を直視してください。それでは、このライバルが名詞として英文の中でどのように登場するのか見てみましょう。

さて、動詞と動詞の原形を続けて使うことができないことは知っていますか?
例えば、 I want eat lunch. や、 He enjoyed play the guitar. とは言えません。では、どうすればいいのでしょうか? wantenjoy も他動詞です。他動詞は後ろに目的語、つまり名詞を置かなければなりませんね。 I want a watch. や He enjoyed the party. のように「モノ」の名詞を続ける場合は問題ないのですが、動詞を目的語として使いたいときはどうしたらいいと思いますか?そうです、もうおわかりですね。「動詞出身だけど、名詞の働きだってできるんだぞ!」といばっているお二人がいるではありませんか。動名詞と to不定詞を使ってあげましょう。

動詞の相性でみた4分類

ところが、名詞として働ける動名詞と to不定詞なのですが、相性の良い動詞と悪い動詞があるのです。
それでは便宜上、前に置く動詞を動詞①、後ろに続く元動詞を動詞②と呼ぶことにします。動詞①には4グループあり、動詞②として「何を後ろにとるか」で分けられます。
(1)後ろにはto不定詞しか来ちゃダメ!
(2)後ろには動名詞しか来ちゃダメ!
(3)後ろにはどちらが来てもいいよ。意味もほとんど同じだよ。
(4)後ろにはどちらが来てもいいよ。でも、意味がまったく違うからね!
という4つのグループです。

元来、 to不定詞の to は「方向を示す前置詞」でしたね。現在でもその性質は残っていて、 to不定詞は「これからある行動をとる」「これからある状態になる」という意志や感情を示す傾向があります。つまり動詞的性格が強く、積極的で動的です。
一方、動名詞は「現在、事実となっていること」「これまでに事実となっていること」をどうこうするという意味を示す傾向があります。 to不定詞よりもずっと名詞的性格が強く、消極的で静的です。ただし、そんな動名詞にも1つだけ例外があるんですが、それは次回にお話することにいたしましょう。

それでは、動詞①の4つのグループをひとつひとつ見ていくことにいたしましょう。いよいよ、次回は動名詞と to不定詞の不思議な関係に迫ります。

まずは、説明動画をご覧ください!

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