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神田外語Extension

Columnコラム

2017 Oct. 16 【仮定法ってナニ?】その1
Takako Kurimoto

―ifでも仮定法とは限らない!―

仮定法は3つの「法」の1つ

仮定法と言っても「法律」のことではありません。英文法上で分類されている3つの「法」の1つのことです。あとの2つは命令法と直説法(「直接」ではありません!)です。

英文法上の「法」は英語では mood と言い、文の内容に対する話し手の「心の動きが動詞の形に現れたもの」を指します。命令法は、話し手が「命令や要求を述べる」ときの法で動詞の形は原形になります。直説法は、話し手が「あることを事実として述べる」ときの動詞の形のことです。

つまり、英語の文では普通の平叙文、疑問文、感嘆文はすべて直説法ということになります。そして、仮定法とは、「あることを仮定のこととして述べる」ときの動詞の形のことです。

仮定法というと、「 ifを使った文章」だと思い込んでいませんか?まずは、その誤解から解いていくことにしましょう。次の2つの文章を見てください。

例文1: If it is sunny tomorrow, we will go on a picnic.
例文2: If you study harder, you can pass the exam.

さあ、どうですか?どちらの英文にも if 「もし」という語が使われていますね。ということは、この2つは仮定法の文?いいえ、違います。この2文は仮定法ではなく、直説法なのです。え~! ifがあるのになぜ?

「単なる条件」と主観的な「事実」

例文1は「雨が降ったらピクニックに行かないけど、晴れたら行く」と、「単なる条件」を述べているだけです。しかも、だれに訊いても「天気予報では雨だが、はずれることもあるから、晴れる可能性は大いにある」と答えるはずです。こういう場合は直説法の動詞を使った文になります。

なお、この文は未来のことなので本来は If it will be sunny tomorrow, となりそうなものですが、なぜ現在形 is なのでしょうか?それは、「時や条件を表す副詞節は未来のことでも未来形は使えない」という大きなルールがあるからです。ちなみに、条件を表す副詞節の多くは「~たら、~れば」と訳すことが多いので覚えておきましょう。

それでは、例文2はなぜ直説法なのでしょうか?「あなたがもっと一生懸命勉強したら、試験に受かるだろう」と言っていますが、私たちは「あなた」が誰だか知りません。その人がもっと一生懸命勉強するかどうかなど、わかるはずもありませんよね。だから、「単なる条件」として述べているとは言えません。いったい誰が「あなた」がもっと勉強すると信じているのでしょう?そう、話し手です。話し手が「あなたはもっと一生懸命勉強する人だ」と信じているから、直説法の動詞を使っているのです。

えっ、そんな主観的な「事実」でいいんですか?はい、話し手が「事実」だと信じて述べていれば、直説法の動詞を使った文になるのです。この文も例文1と同様に「条件を表す副詞節」なので、 study という現在形になります。

なお、直説法の多くは《 if 節には現在形、主節には助動詞の現在形》の形をとります。

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