GCIについて

所長からのメッセージ

髙地 薫(外国語学部アジア言語学科 准教授)

 

東西冷戦が終結し、21世紀に入ると、グローバル化がますます進み、国境を越えた人・モノ・文化・サービスの交流・流通も激増しました。一方で、2022年にはロシアがウクライナに侵攻し、その翌年にはイスラエルがガザ地区に侵攻するなど、国際紛争は絶えません。また、ミャンマーのように民主化が頓挫し内戦状態になる国もあれば、欧米でも国内の政治的・社会的分断が広がっている国があります。こうした現代の国際・国内問題を考察するには、グローバルな視点、そして自らとは異なる文化や価値観を持つ他者への理解が不可欠です。そのような姿勢で、グローバル化の様々な位相、他者との(ディス)コミュニケーションを研究しています。

グローバル・コミュニケーション研究所(Global Communication Institute:以下GCI)は、異文化コミュニケーション研究所と国際問題研究所が統合されて設立されました。GCIは、設立の経緯や名前から理解されるように、「グローバル」な視点と他者との「コミュニケーション」に基盤を置き、学部・学科・専攻を横断した学際的な研究を推進します。換言すれば、本学建学の理念「言葉は世界をつなぐ平和の礎」に立脚した研究を行ない、その成果を本学の学生や教職員、そして広く社会に敷衍することを目指しています。